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ローカルLLMをVPSで動かす:プランの選び方と導入の流れ

ChatGPTのようなAIを、自分のVPSの中で動かす方法を、選び方から導入までまとめた入口です。データを外に出さず、 使うたびの従量課金も無く、好きなモデルを選べるのが利点です。この比較表のVPSはGPUを搭載していないため、 CPUとメモリだけで動かす範囲(小〜中くらいのモデル)を前提にしています。

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1. モデルの大きさとメモリの目安

モデルはまるごとメモリに読み込まれます。必要なメモリは、配布ファイルのサイズに、OSとOllama本体、 会話を覚えておく領域の余裕を足して見積もります。足りないと、動かないか、途中でOSに強制終了されます。 大きいモデルほど賢くなる傾向はありますが、メモリと料金も上がります。まず小さいモデルで試して、足りなければ上げるのが無駄がありません。

モデルの例ファイルサイズ必要メモリの目安動かすコマンド
Llama 3.2 3B2GB3584MB以上ollama run llama3.2:3b
Llama 3.1 8B4.9GB6554MB以上ollama run llama3.1:8b
Qwen2.5 14B9GB10752MB以上ollama run qwen2.5:14b

ファイルサイズはOllama公式の表示(2026年10月1日確認)の転記です。 メモリの余裕(1536MB)とディスクの余裕(10GB)は、測らずに置いた仮の値です。 ほかのモデルはプラン診断で選べます。

会話が長くなるほど、メモリはさらに増える

上の表は「モデルを読み込むための分」に、一定の余裕を足した見積もりです。実際には、モデルは会話の内容をKVキャッシュというメモリ上の領域に覚えながら答えます。これは、会話(コンテキスト)が長いほど、 同時に処理するリクエストが多いほど増えます。短いやり取りを1人で使うぶんには余裕の範囲で収まりやすい一方、 長い文書を読ませたり、複数人で使ったりすると、表の数字では足りなくなることがあります。

会話の長さと同時利用の数を入れて見積もりたいときは、姉妹サイトのToolkITBoxに計算ツールがあります。Local LLM Memory Estimator(入力した内容はブラウザの外に出ません)。考え方はこちらの解説にまとまっています。余裕を持たせるなら、ここで求めた容量より1段上のプランを選んでください。

2. そのモデルが載る最安プランを、事業者別に比べる

各事業者の月額払いのプランのうち、メモリとディスクの両方が足りる最も安いものを出しています。 「—」は、その事業者に載るプランがありません。載るかどうかと月額だけの比較で、速さの比較ではありません。同じモデルでも、CPUの性能が違えば応答の速さは変わります。当サイトは速度を測っていないため、数字は出していません。

事業者Llama 3.2 3B3584MB以上Llama 3.1 8B6554MB以上Qwen2.5 14B10752MB以上申し込み
ABLENET VPS¥2,167/月4GB プラン(L2)・4GB¥2,936/月8GB プラン(L3)・8GB¥5,872/月16GB プラン(L5)・16GB公式サイトへ →広告
KAGOYA CLOUD VPS¥1,760/月4GB プラン・4GB¥3,410/月8GB プラン・8GB¥7,810/月16GB プラン・16GB公式サイトへ →広告
ConoHa VPS¥2,189/月4GB プラン・4GB¥4,389/月12GB プラン・12GB¥4,389/月12GB プラン・12GB公式サイトへ →広告
XServer VPS¥2,640/月4GB プラン・4GB¥5,280/月8GB プラン・8GB¥11,770/月16GB プラン・16GB公式サイトへ →広告
Vultr¥3,100/月(円換算)Cloud Compute 2vCPU/4GB・4GB¥6,200/月(円換算)Cloud Compute 4vCPU/8GB・8GB¥12,400/月(円換算)Cloud Compute 6vCPU/16GB・16GBプランを見る →
Amazon Lightsail¥3,718.45/月(円換算)4GB プラン・4GB¥6,818.45/月(円換算)8GB プラン・8GB¥13,020/月(円換算)16GB プラン・16GBプランを見る →
DigitalOcean¥3,720/月(円換算)Basic 2vCPU/4GB・4GB¥7,440/月(円換算)Basic 4vCPU/8GB・8GB¥14,880/月(円換算)Basic 8vCPU/16GB・16GBプランを見る →
Linode (Akamai Connected Cloud)¥3,720/月(円換算)Linode 4GB・4GB¥7,440/月(円換算)Linode 8GB・8GB¥14,880/月(円換算)Linode 16GB・16GBプランを見る →
さくらのVPS¥3,960/月4G プラン・4GB¥7,920/月8G プラン・8GB¥15,400/月16G プラン・16GB公式サイトへ →広告
お名前.com VPS¥4,065/月4GB プラン・4GB¥8,255/月8GB プラン・8GB¥16,636/月16GB プラン・16GB公式サイトへ →広告
クラウドVPS byGMO¥3,548/月4GB プラン・4GB¥8,360/月8GB プラン・8GB¥13,310/月12GB プラン・12GB公式サイトへ →広告
シンVPS¥4,970/月4GB プラン・4GB¥9,940/月8GB プラン・8GB¥19,870/月16GB プラン・16GB公式サイトへ →広告

USD建てのプランは参考レート(1USD=155円)で円換算してソート・GB単価計算しています。実際の請求額は各社サイトでご確認ください。

全プランを条件で絞るならメモリ16GB以上や料金比較へ。

迷ったら:モデル別の選び方の目安

月額がいちばん安い、載るプランを挙げています。会話が長い・複数人で使うなら、メモリに余裕のある 1段上のプランを選んでください。提携の有無は、ここに挙げる順や選び方に影響しません。

Llama 3.2 3B

3584MB以上が目安

まず検討するなら、KAGOYA CLOUD VPSの4GB プラン(4GB、月¥1,760)。

余裕を持たせるなら、同じ事業者の8GB プラン(8GB、月¥3,410)。

Llama 3.1 8B

6554MB以上が目安

まず検討するなら、ABLENET VPSの8GB プラン(L3)(8GB、月¥2,936)。

余裕を持たせるなら、同じ事業者の10GB プラン(L4)(10GB、月¥3,670)。

Qwen2.5 14B

10752MB以上が目安

まず検討するなら、ConoHa VPSの12GB プラン(12GB、月¥4,389)。

余裕を持たせるなら、同じ事業者の24GB プラン(24GB、月¥9,746)。

自前のVPSで動かすか、APIを使うか

ローカルLLMは、いつでも得になるわけではありません。向き不向きは、次の4点でほぼ決まります。

  • 料金のかかり方:VPSは、使っても使わなくても月額が一定です。APIは使った分だけの従量課金です。 たまにしか使わないならAPIのほうが安く、毎日大量に呼ぶなら固定費のVPSが有利になることがあります。なお、8Bクラスのモデルが載る最安のプランは、月¥2,936からです(ABLENET VPS)。
  • データの扱い:自分のサーバーの中で完結するので、社内の文書や個人情報を外のサービスに送らずに済みます。 これがローカルで動かす最大の理由になる場合が多くあります。
  • モデルの賢さ:CPUとメモリで動かせる小〜中くらいのモデルは、大きなAPIモデルより得意な範囲が狭くなります。 要約・分類・定型の書き換えなど用途を絞れば実用になりますが、難しい推論や長い文章の生成を任せる用途には力不足なことがあります。
  • 手間:APIは契約すればすぐ使えます。VPSは、サーバーの設定・更新・セキュリティを自分で受け持ちます。

APIの料金は、単価と使う量で見積もれます。LLM API Cost Calculator(ToolkITBox)で、使う予定の量から月額を出して、上のVPSの月額と並べてみてください。 データを外に出せない、または使う量が多いときに、VPSが選択肢になります。

3. 契約して、Ollamaを入れる

流れはどの事業者でも同じです。違うのは、契約直後の管理画面での操作(サーバーの作成、OSの選択、ファイアウォールの場所)だけで、 サーバーの中に入ってからのコマンドは共通です。

  1. 事業者の管理画面でVPSを作る。OSは Ubuntu 24.04 または 22.04、メモリは上の表で選んだ容量以上。
  2. SSHで接続し、鍵認証とファイアウォールを設定する。
  3. Ollamaをインストールし、モデルを取得して動かす。
  4. 自分のPCからは、SSHトンネルでつなぐ(インターネットには公開しない)。
コマンド付きの手順を見る →

動かしたあと:どう使うか

  • サーバーの中で試す:ollama run モデル名 で、そのまま会話できます。まずはここで、使えそうかを確かめます。
  • 自分のアプリから呼ぶ:Ollamaは、OpenAIのAPIと同じ形式のエンドポイントも持っています。 すでにOpenAI向けに書いたプログラムは、接続先を自分のサーバーに替えるだけで動くことがあります。 詳しくはAPIで呼ぶ手順にあります。外へ公開せず、SSHトンネルで届く範囲に留めてください(手順5)。
  • ブラウザのチャット画面で使う:Open WebUIなどを前に置くと、ログイン付きのチャット画面になります。 手順はこちらです。事業者別の構築例はさくらのVPSでの構築例にあります。複数のサービスを組み合わせるときの設定ファイルは、Docker Compose Generator(ToolkITBox)で雛形を作れます。
  • 自分の文書に質問する:Open WebUIには、PDFなどを読ませて答えさせる機能があります。手順はこちらです。
  • エディタのコーディング補助に使う:拡張機能のContinueから、VPSのモデルを呼べます。手順はこちらです。
  • 返ってきたJSONが壊れているとき:LLMの出力は、JSONの形が崩れることがあります。LLM JSON Repair(ToolkITBox)で修復できます。

4. 事業者ごとの記事と、あわせて読むもの

管理画面の操作は事業者ごとに違い、画面もよく変わります。公式マニュアルで確認できた事業者から順に、契約からSSH接続までの手順を載せています(確認日つき)。 それ以外の事業者は、各社の公式の手順に沿ってサーバーを作り、上の手順3へ進んでください。

公開してはいけないもの

Ollamaには認証がありません。待ち受けのポート(11434番)をインターネットに開けると、誰でもあなたのサーバーのCPUとメモリでモデルを動かせます。 結果として、サーバーが重くなる、規約違反の用途に使われる、といった被害につながります。

  • 自分だけが使うなら、11434番は閉じたまま、SSHトンネルで届かせる(推奨)。
  • どうしても直接つなぐなら、接続元のIPアドレスだけを許可する。許可する範囲は、CIDR Calculator(ToolkITBox)で確かめられます。
  • 複数人で使うなら、ログインのある画面かリバースプロキシを前に置く。契約時のパスワードは、Password Generator(ToolkITBox)のように、ブラウザの中だけで作るものを使う。

設定の手順を見る →

ToolkITBoxのAIツール・解説と併用する

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料金・スペックは各社の公表情報をもとに定期的に更新しています。最新の正式な条件は各社の公式サイトでご確認ください。 外貨建てのプランは参考レートで円換算しています。