セキュリティ
【セキュリティ】バックアップは最後の砦:ランサムウェアと事故に備える
2026年8月16日

レン
ここまでいろいろ守り方を教わったけど…完璧に守れば、もうバックアップなんて要らないんじゃない?

ウィルスン
フフフ、甘い。完璧な防御など存在しない。ワタシがもし侵入に成功したら、真っ先に狙うのはキミのデータだ。暗号化して身代金を要求する『ランサムウェア』を知っているか?バックアップが無ければ、キミは泣き寝入りするしかない。

レン
み、身代金…!?そんなの払えないよ!

プロクラ
だからこそバックアップが『最後の砦』なんだ。攻撃だけじゃない。自分のうっかり削除、設定ミス、ハードウェア障害…データが飛ぶ原因はいくらでもある。ちゃんとバックアップがあれば、最悪でも『少し前の状態に戻す』だけで復旧できる。
バックアップの置き場所と、守れる範囲
同じサーバーの中
戻せる:うっかり削除
戻せない:サーバーごと故障
同じ事業者の別領域
戻せる:サーバーの故障
戻せない:アカウント停止
手元・別の事業者
戻せる:上記すべて
戻せない:—
取れているかではなく、戻せるかが要件。一度は実際に戻して確かめる
バックアップの鉄則:3-2-1ルール

プロクラ
よく言われるのが『3-2-1ルール』。データは3つのコピーを持ち、2種類の異なる媒体に保存し、1つは別の場所に置く、という考え方だよ。
- VPS会社のバックアップ/スナップショット機能を使う(有料の追加機能のことが多い)
- 重要データは別の保管先(オブジェクトストレージ等)にも定期コピー
- 同じサーバー内だけに置かない(サーバーごと飛んだら意味がない)
- 復元テストを一度はやっておく(『取れてたつもり』で戻せないのが最悪)

ウィルスン
特に強調したいのは、バックアップを『同じサーバーの中』にだけ置くな、ということだ。ワタシが侵入すれば、そのバックアップごと暗号化してやる。別の場所にあるバックアップだけが、キミを救うのだ。
何を取るのか

プロクラ
「サーバー全体をまるごと」と「必要なデータだけ」は、目的が違うよ。両方あるのが理想だけど、優先するなら後者だ。
- データベースの中身(これが最優先。失うと作り直せない)
- アップロードされた画像やファイル
- 設定ファイル(作り直すときの時間が大きく変わる)
- サーバー全体のスナップショット(丸ごと戻せるが、侵入の仕掛けも一緒に戻る)
- ソースコードは、別の場所で管理していれば対象外にできる
どのくらいの頻度で、いつまで残すか

プロクラ
頻度を決める基準は「どこまでなら失っても許せるか」だよ。毎日取っていれば、最悪でも1日分の巻き戻しで済む。
- 更新が多いサイトなら毎日、静かなサイトなら週1回でも足りる
- 世代を残す。直近だけだと、問題に気づいたときには上書きされている
- 侵入は数週間気づかれないことがある。数週間前まで遡れると安心
- 自動化する。手作業で続くバックアップは存在しない

プロクラ
2つめが大事なところ。ランサムウェアも、誤操作も、気づくのが遅れることがある。「最新の1つだけ」を上書きし続ける方式だと、壊れた状態で上書きされて終わりだよ。
取れているかを確認する

レン
『復元テスト』ってなんで必要なの?取ってあれば戻せるでしょ?

プロクラ
それがね、いざ戻そうとしたら『バックアップが壊れてた』『手順が分からない』ってことが本当に多いんだ。一度でも実際に復元してみると、いざという時に慌てずに済むよ。
- ファイルの大きさを確認する。極端に小さければ、中身が空の可能性がある
- 取得した日時を確認する。止まっていても、ファイル自体は残っている
- 別の環境に一度戻してみる(本番へ戻す練習を本番でやらない)
- 復元の手順を、サーバーの外にもメモしておく

プロクラ
最後のは見落とされがちだよ。手順書をそのサーバーの中だけに置いていたら、サーバーが飛んだとき手順書ごと消える。
バックアップ自体も守る

ウィルスン
…そのバックアップ、サーバーから自由に書き込める場所にあるのだろう? ならばサーバーを取った時点で、そちらも消せるということだ。

プロクラ
だから、保管先の権限は絞るんだ。書き込みはできても、削除や上書きはできない設定にできる保管先もある。そこまでやれば、侵入されてもバックアップは残る。

レン
別の場所に、世代を残して、自動で。そして一度は戻してみる。やってみる。
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